末期がんの友人の強さ [病気の苦しみ]
昨晩「もう無理だこんな生活は地獄だ!」と末期の大腸癌、肝臓癌(転移)と闘う同級生からLINEが入った。
内容が内容だけにすぐさま返事を送った。
とにかく落ち着くようになだめる文面で・・・
短いがなんとか返事をくれた。
今日午後からさすがに気になって、同級生宅を訪ねた。
聞いたところ、生活保護の切り替え手続きが時間がかかっており(引っ越したので)、未だにお金が振り込まれないということだった。
他の同級生と何とか我々で援助をと(天涯孤独なので)、ちょくちょくできることをしてはいるのだが、やはりこの年ともなると家庭があったり、自由に遣えるお金がなかったり、時間が無かったりで、満足な援助は出来ていないのが正直なところ・・・
そろそろ生活保護も下りていることだろうと思っていたが、1か月以上も経ってまだ何も連絡がないとのことだった。
もちろんお金は入っていないので、家賃その他諸々の支払いはすべて出来ず、近々携帯も止まると言っていた。
しかも驚くことに聞けば1日半何も食べていないと聞き、あわててスーパーへ買い出しに行った。
二人で400円の弁当を食べ、65円のコーヒーを飲み、ようやく落ち着いて二人で笑った。
「こんな飽食の時代に、俺達なんでこんなにひもじいのかな?」
「もう笑うしかないな^^」と・・・
彼は5年前に仕事先で倒れ、病院に運ばれ緊急手術で命は助かったが、その時点で進行癌で何もしなければ余命3か月と宣告された。
大腸と肝臓に癌があることがわかった。
大腸の癌は取れるだけは取ってくれたらしいが、上部の癌は摘出不可能ということで、まだそのまま残されている。
肝臓にも5cm大の癌が3つ、計4個の癌が体内にある状態だ。
医者曰く・・・
「あなたの癌の根治は無理です。」
「何でも好きなことをやっていいですよ。」
だそうで現在までずっと抗癌剤を変えながら、癌を抑えながら命を繋いでいる。
痛みも常にあるようで、倒れた時から数年間はモルヒネパッチ、副作用の対策で現在は合成麻薬の痛み止めを服用している。
抗癌剤が効かなくなったら、3ヶ月で終焉を迎えざるを得ない状況だそうだ。
また抗癌剤の副作用もハンパないようで、抗癌剤を服用している期間は、様々な副作用で苦しんでいる。
普通の人なら「先生、もう疲れました。もういいです。」そう言う人が多いそうだ・・・
そのぐらい抗癌剤の副作用はキツイらしい。
想像することも出来ない(TT)
月のうち3週間は抗癌剤服用、1週間休んで、3週間また抗癌剤~のサイクルだ。
ということは実質何とか動けるのが1/4しかないことになる。
しかも抗癌剤の服用のない期間にも、合成麻薬の副作用はある。
痛みは常にあるから、痛み止めは副作用があろうとなかろうと飲むしかない。
故に常に副作用に苦しむこととなる。
やめれば楽になるが、やめれば3か月の命だ。
これを5年間歯をくいしばって耐え続けてきた。
なんと心の強靭な人間かと、私は敬服せざるを得ない。
治すことは不可能な癌、しかも寿命は抗癌剤の効果次第・・・
日々続く逃げられない痛みと副作用。
いつ悪化するかわからない病状。
こんなものと5年も闘い続けているのだ。
私にはとても無理だと正直思う。
きっと「もういいや疲れた・・・」と弱音を吐くことだろう。
強いとてつもなく強い友人を持って、私はその姿を見て、この先どんなことが起ころうとも、負けるわけにはいかんなぁ
そう思うのだ。
余談だが、私の友人は皆それぞれ強者で、根性のあるヤツばかりである。
私だけが唯一根性無しである。
だが私はそれを表には出さない。
友人たちに笑われてしまうことが許せないからだ。
結果嫌でも強くなる。
また話がそれた・・・
そんな状態の、今日食べるものが無い人間に、なぜ市は早く保護の手続きを取ってくれないのだろう?
病院に行く交通費も無い状況で、食べ物すらない人間をなぜ放置するんだろう?
すべて調査で伝わっているというのに・・・
私は幸い家があり、ご飯は食べさせてもらえる。
でもこんな豊かに見える、この日本にもこうした今日食べるものもない、働くことなど到底できない
そんな地獄の生活を強いられている人間は存在する。
少しでも早く保護され、せめて食事の心配だけはしないようになって欲しいと強く願う。
今年の秋口には一緒にハゼ釣りに行きたいと思っている。
本人は「バカ!そんなにもたんわ」と言っていたが、私はきっと大丈夫だと思っている。
なんせ余命3か月を5年ももたせて尚、今生き続けている強者だからだ・・・
強い友人を持つと、自分も強くなれる。
私が強くなれれば、友人は更に強くなる。
ずっとずっと・・・どちらかが死ぬまでこの連鎖は続く。
こんな妙な縁を与えてくれた天に心から感謝している。
今日も私は生かされている。
感謝しかない(拝)
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